眠っているとなんだかかゆい気がする…と思ったあなたへ
朝起きると腕や脚がかゆい。
なんだか鼻がムズムズする。
布団を干す時間もないし、忙しくてお手入れは後回し。
もし少しでも思い当たるなら、それは“ダニ”が原因かもしれません。
ダニは目に見えませんが、あなたが毎晩寝ているその布団の中で、
知らないうちに増えていることがあります。
今回は、季節ごとに変わる布団のダニ対策を、
無理なく続けられる方法でお伝えします。

ダニ対策は「季節に合わせたお手入れ」がいちばん効く!
布団のダニ対策で最も大切なのは、
季節に合わせて「やるべきこと」を変えること。
どんな高性能な防ダニ布団でも、放置していればダニは繁殖しやすくなることも。
でも、季節ごとのケアを知っておくだけで、
1年を通して清潔で心地よい眠りを保つことができます。

ダニが増える理由と「布団が狙われるワケ」
ダニは「高温・高湿度・エサが豊富」な環境を好みます。
つまり、人が毎晩眠る布団こそ最高の住処なのです。
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ダニの好条件:温度25〜30℃・湿度60%以上
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エサ:皮脂、フケ、髪の毛、汗、ホコリなど
人は一晩でコップ1杯分の汗をかくといわれています。
寝具に吸い込まれた湿気と皮膚の角質が、
ダニにとってのごちそうになってしまうのです。
春:繁殖前のダニを減らす「予防の季節」
冬の間に溜まった湿気やホコリが動き出す春。
ダニが繁殖を始める前に、「下準備」をしましょう。
春の対策ポイント
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布団や毛布をしっかり乾燥させる
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シーツ・カバー類を週1回洗濯
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布団乾燥機の「高温モード」で加熱(60℃・1時間目安)
乾燥機を使った後は、掃除機で死骸やフンを吸い取ることが大切です。
この“セットケア”をすることで、繁殖期を迎える前にダニを減らせます。
梅雨:湿気と戦う!最も危険なシーズン
梅雨〜初夏は、ダニにとっての「楽園」。
放っておくと、たった1か月で数百倍に増えることもあります。
梅雨のダニ対策ポイント
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寝室の湿度を50%以下に保つ(除湿機・エアコン活用)
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シーツ・枕カバーは週2回洗濯
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布団乾燥機を週1回以上使う
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マットレス下には除湿シートを
また、ベッドの下に空気の通り道を作るのも重要。
フローリング直置きは湿気がこもり、ダニの温床になります。
すのこベッドや通気性の良いマットレスを活用しましょう。
夏:繁殖ピーク!「熱」と「吸引」で徹底退治
7〜9月は、ダニが最も活発に繁殖する時期。
この時期は「増やさない」「死骸を残さない」2本立てで対処します。
夏の徹底ケア
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朝の換気で湿気を逃がす
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影干し
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布団乾燥機+掃除機のWケア
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高密度織りの防ダニカバーを使用
さらに、エアコンの除湿モードを上手に使って、
寝室全体の湿気を管理することも忘れずに。

秋:ダニの死骸・フンが増える「アレルギー注意」シーズン
秋はダニの数こそ減りますが、死骸とフンがアレルゲンとして残ります。
「咳が出る」「鼻がムズムズする」と感じる人は、この影響かもしれません。
秋のケアポイント
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掃除機で布団の両面をしっかり吸う
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羽毛ふとん・羊毛ふとんは丸洗いクリーニングへ
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カーペットやカーテンも洗濯
特に羽毛布団は、プロによるリフォーム(中身の洗浄・乾燥・補充)で
内部までリセットするのがおすすめです。
「クリーニング」と「リフォーム」をうまく使い分けることで、
長く快適に愛用できます。
冬:ダニを「休眠させない」環境をつくる
冬は一見、ダニの活動が落ち着くように思えますが、
暖かい布団の中では意外としぶとく生きています。
特に加湿器を使うと湿度が上がり、
ダニが再び活動を始めてしまうこともあります。
冬の対策
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室内湿度は50〜55%に保つ
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月1回は布団乾燥機で熱処理
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掃除機でダニの死骸やホコリを除去
「冬は何もしなくていい」ではなく、
“穏やかにダニを寄せつけない状態”をキープしましょう。

🧺 一年を通じた「ダニ対策カレンダー」
| 季節 | 対策の目的 | 具体的な行動 |
|---|---|---|
| 春 | 繁殖前の予防 | 乾燥・掃除・カバー洗濯 |
| 梅雨 | 湿気対策 | 除湿・高温乾燥・換気 |
| 夏 | 繁殖期の撃退 | 天日干し・掃除機・防ダニカバー |
| 秋 | 死骸・フン対策 | 丸洗い・リフォーム・掃除 |
| 冬 | 再発防止 | 適湿管理・乾燥機で保温清潔 |
🌙 忙しいあなたへ:「プロの手を借りる」という選択
「やらなきゃと思っても、時間がない…」
そんな時は、無理せずプロに任せるのもひとつの方法です。
特に羽毛布団のリフォームは、
中身のダウンを取り出して洗浄・乾燥・補充まで行うので、
新品のようなふくらみと清潔さを取り戻せます。
季節の節目(春・秋)に一度プロのケアを入れるだけで、
自宅での手入れがぐっと楽になりますよ。
番外編 ダニだけじゃない!春の眠りを脅かす「花粉」対策も忘れずに
「夜中に鼻がつまって眠れない」「朝起きたら目がかゆい」「布団に入るとくしゃみが止まらない」。
春になると、そんな悩みを抱える方が一気に増えます。その原因は“花粉”の可能性も。
ダニと違って花粉は外から入ってくるため、どんなに室内をきれいにしても、油断していると寝具にたっぷり付着してしまいます。
花粉は目や鼻だけでなく、睡眠の質にも大きく影響するため、春先は「花粉対策」も欠かせません。
花粉対策のカギは「室内に入れない」「残さない」
花粉は外から持ち込まれるため、室内に「入れない工夫」と「残さない工夫」がとても重要です。
特に布団や枕カバーは静電気を帯びやすく、空気中の花粉を吸い寄せやすい素材です。
外から持ち帰った花粉が寝具に残ってしまうと、寝るたびに舞い上がり、くしゃみや鼻づまりの原因になります。

● なぜ、寝具に花粉が付くと眠れなくなるの?
環境省が発行している『花粉症環境保健マニュアル2022』によると、花粉は屋外だけでなく、衣服や髪に付着して室内へ侵入することが分かっています(出典:環境省「花粉症環境保健マニュアル2022」)。
寝具は静電気が起こりやすく、特に化繊素材の掛け布団や枕カバーは、細かい花粉が絡みついて落ちにくいのです。
その結果、就寝中に花粉が鼻や喉に刺激を与え、鼻づまりや咳、肌のかゆみを引き起こします。
つまり「昼に浴びた花粉」が、夜になって「寝具から再び舞い上がる」――この悪循環こそ、春に眠りが浅くなる最大の原因なのです。
● 今日からできる!春の花粉対策5つの習慣
① 布団の外干しは控える
花粉が多い時期(2〜4月)は、布団を屋外に干すと花粉がびっしり付いてしまいます。
天日干しよりも、布団乾燥機でしっかり乾燥させ、仕上げに掃除機で花粉を吸い取るのがおすすめ。
ダニ対策にもなって一石二鳥です。
② 帰宅時は玄関で“花粉落とし”
外出から戻ったら、玄関で上着や髪を軽くはたいて花粉を落としましょう。
国立環境研究所の花粉観測システム(NIES)でも「帰宅時に花粉を室内へ持ち込まないこと」が大切だとされています。
マスクや帽子も玄関で外しておくと、寝室に花粉が入りにくくなります。
③ 花粉が付きにくい素材の寝具を選ぶ
綿や麻のような天然素材は肌ざわりが良い反面、花粉が繊維の間に入り込みやすい傾向があります。
ポリエステルなどのツルツルした素材のカバーを選ぶと、花粉が付きにくく落ちやすいです。
春だけでも「花粉対策カバー」に変えるのがおすすめです。
④ 空気清浄機を寝室に
花粉の季節は、寝室専用に空気清浄機を設置しておくと安心です。
就寝中は呼吸が浅く、花粉を吸い込みやすい時間帯。寝具のそばに置くことで、舞い上がる花粉を効率よく除去できます。
⑤ カバーやシーツは週1回以上洗濯
花粉の時期は、普段よりこまめに寝具カバーを洗いましょう。
室内干し用の除菌剤を使えば、花粉を部屋に持ち込まずに清潔さを保てます。
洗濯機に「花粉除去コース」がある場合は、それを活用するのもおすすめです。
● 花粉とダニ、両方の対策で“眠れる春”に
花粉もダニも、アレルギーを引き起こす「アレルゲン」と呼ばれる存在です。
どちらか片方を対策しても、もう一方が残っていると、くしゃみやかゆみの根本的な改善にはつながりません。
つまり、春は「花粉×ダニのW対策」がポイントです。
花粉の季節にあわせて寝具を清潔に保ち、空気を入れ替え、素材を見直すだけでも、朝の目覚めがぐっと変わります。
少しの工夫で「春でもぐっすり眠れる夜」は取り戻せます。
● プロの手を借りるのもひとつの方法
「東京FUTONカンパニー」では、寝具クリーニングやリフォームも行っています。
「布団を洗ってもスッキリしない」「花粉の季節になると眠れない」という方には、プロによるメンテナンスが最も効果的です。
専門スタッフが寝具の状態を確認しながら、あなたの生活リズムに合ったケア方法を提案しますので安心して相談が出来ます。
春は新生活が始まる季節ですが、同時に花粉やダニといった“目に見えない眠りの敵”が活発になる時期でもあります。
花粉は「入れない」「残さない」。そして寝具は「清潔に保つ」。
この3つを意識するだけで、花粉の季節の夜もぐっすり眠れるようになります。
忙しい毎日だからこそ、眠る時間を「リセットの時間」に。
寝室の空気と寝具を整えて、春の朝を気持ちよく迎えましょう。
引用元:
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環境省『花粉症環境保健マニュアル2022』
(https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun_manual2022.pdf) -
国立環境研究所「花粉観測システム(NIES)」
(https://www.nies.go.jp/kafun/)
話はダニに戻りまして…
ダニを「ゼロにする」のではなく「寄せつけない暮らし」を
布団のダニ対策は、完璧を目指すより「習慣化」が大切。
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季節に合わせてケア方法を変える
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湿度と温度をコントロールする
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定期的に“熱+吸引”を行う
これを意識するだけで、布団の清潔度も眠りの質も見違えるように変わります。
清潔な布団で眠ることは、自分の体を労わること。
今日から少しずつ、“ダニが寄りつかない暮らし”を始めてみませんか?


