「またいびきか…」
「お願いだから、少し静かにしてほしい」
口に出さなくても、
心の中でこう思ったことがある夫婦は少なくありません。
私は寝具の現場で15年以上、
いびきや寝返りをきっかけに、
眠りだけでなく関係までギクシャクしてしまうご夫婦をたくさん見てきました。
そして、はっきり言えることがあります。
関係がこじれる前に、できることは意外と多い。

まず知ってほしいこと
いびきも寝返りも「悪者」ではない
いびきや寝返りは、
本人がわざとやっているわけではありません。
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いびき → 呼吸を確保しようとする体の反応
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寝返り → 血流や姿勢を保つための自然な動き
問題なのは、
それが「相手の睡眠を妨げる形」になっていることです。
ここを切り分けて考えるだけで、
気持ちはかなり楽になります。
ステップ①「注意」より先に、環境を疑う
関係が悪くなる一番の原因は、
無意識の「イライラの積み重ね」です。
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寝不足
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眠りが浅い
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朝から疲れている
この状態で
「また?」
「どうして直してくれないの?」
となるのは、自然な流れです。
でもその前に、
本人の努力ではどうにもならない要因を疑ってほしい。
それが、寝具と睡眠環境です。

ステップ② 寝返りの“音と揺れ”を減らす
寝返りそのものより、
問題になるのは次の2つです。
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揺れが相手に伝わる
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動くたびに音がする
これは、
マットレスの構造や反発のバランスに大きく関係します。
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柔らかすぎ → 大きく沈み、戻る時に揺れる
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硬すぎ → 体が跳ね返り、動きが大きくなる
「寝返りが多い=悪い」ではなく、
寝返りが静かにできない寝具が問題なことが多いのです。
ステップ③ いびきは「首の角度」を見直す
いびきで多いのは、
首まわりの角度が合っていないケース。
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枕が高すぎる
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低すぎて首が落ちている
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敷き寝具が沈みすぎて姿勢が崩れる
この状態だと、
気道が狭くなり、いびきが出やすくなります。
現場では、
「完全には止まらないけど、
音が小さくなった」
「回数が減った」
こうした変化だけで、
一緒に眠れるようになった夫婦を何組も見てきました。
ステップ④ 暑さ・寒さは“我慢しない”
「相手が暑がりだから」
「自分が我慢すればいい」
こうして我慢を続けると、
眠りの質は確実に下がります。
40代以降は特に、
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寝汗の量
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体温調整の幅
が変わってきます。
掛け物・敷き物・素材を分けるだけで、
同じ布団でもストレスが激減することはよくあります。
ステップ⑤ 話し合うなら「昼間」に
これは寝具以前の話ですが、とても大事です。
眠い夜に話すと、
どうしても感情的になります。
話すなら、
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昼間
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体調がいい時
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「責めない前提」で
「一緒にちゃんと眠れる方法を探したい」
このスタンスで話すだけで、空気は変わります。

それでも無理なら、別々に寝るのも正解
最後に、正直な話をします。
すべての夫婦が
同じ布団で寝なければいけないわけではありません。
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生活リズムが違う
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仕事や体調の影響が大きい
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どうしても眠れない
こうした場合は、
別々に寝ることで関係が良くなることもあります。
大切なのは、
「我慢の結果」ではなく、
「納得して選んだ形」であることです。
最後に
いびきや寝返りは、
関係を壊す原因ではありません。
眠れない状態が続くことが、
関係をすり減らしていきます。
責める前に、
諦める前に、
寝具と眠りを一度見直してみてください。
それだけで、
空気が変わる夫婦は本当に多いです。
